前回に引き続き子育てハッピーアドバイスです。
こちらは、前回の子育てハッピーアドバイス(平成17年12月発行)よりスペースの関係で入れることができなかった内容を、Q &Aの形で収録し、新たに必要な内容を書き下ろしたものです。(平成18年4月発行)
もくじ
▪️子育てで“これだけは忘れてはならない”ということは?
▪️うちの子は、「言えば言うほど、逆効果」になってしまいます。どうしてでしょうか。
▪️子どもが宿題や、持ち物の準備など、やるべきことをやりません。
▪️おじいさん、おばあさんは、子どもにどう接したらいいのでしょう
▪️子育てで“これだけは忘れてはならない”ということは?
子育てには、いろいろな考え方があると思いますが、どんな場合でもこれだけは忘れてはいけないということは
子どもを、自分の持ち物のように思わない、ということだと思います。
子どもといっても、一人の、人格を持った人間です。
これから子どもの気持ちを尊重し子どもなりの生き方を大切にするという姿勢が生まれてくると思います。
子どもをストレスのはけ口にしない
子どもの人生を、親の自己表現のために使ったりしない
子どもの人生は子どもの人生
親の人生とは別です
それを踏まえたうえでお互い、よくよくの縁で、親子としてこの世に生まれてきたんですから、ともに支え合うことができれば、それ以上のことはないと思います。
▪️うちの子は、「言えば言うほど、逆効果」になってしまいます。どうしてでしょうか。
私たちが生きていくうえで、いちばん大切なことは、
『自己評価』『自己肯定感』といわれるものを持つことです。
私は存在価値があるんだ、
大切な人間なんだ、
生きていていいんだ、
という気持ちです。
この心の土台が、私たちに築かれるのが、
年齢でいうと、
だいたい0〜3歳くらいといわれています。
お母さんに抱っこされたり、
よしよししてもらったり、
だだをこねたり、
一緒に笑ったり、
そういうことを通じて、
この気持ちが育まれていくのです。
この気持ちを土台にして、次に可能になるのが、
『しつけ』『生活習慣』といわれるものです。
これが、身につくのが、だいたい4歳から6歳といわれています。
さらに、この自己評価、しつけを土台にして、
初めて可能になるのが、『勉強』です。
これが、だいたい7歳からです。
それまでに自己評価を育み、
しつけをある程度身に付けた子どもは、7歳くらいになると、
いろいろなものに対する好奇心が出てきます。
そういうときに、ちゃんと教えてもらうと、よく身につきます。
ですから、小学校の勉強が、6、7歳から始まるのは、理由のあることなのです。
今までの教育論とか、子育て観は、この土台になる『自己評価』は当然できているものという前提でなされていました。
ですから、そういう子どもに必要なのは、まず、『しつけ』であり、『勉強』といわれてきたのです。
また、子どもに何か問題が起きるのは、『しつけ』がなされていないから、となるわけです。
ところが、現在、いろんな気にかかる行動や症状を示す子どもを見ていると、その前提となっている『自己評価』の部分が、しっかりできていない、あるいはボロボロに傷ついている、という子どもが少なくないのです。
そういう子どもに、『しつけ』とか、『勉強』を教えようとしても、身につかないばかりか、逆に、すでに低くなっている『自己評価』をさらに下げてしまう、傷つけてしまうことになりかねません。
「言えば言うほど、逆効果」「叱れば叱るほど、悪循環」という子は、たいてい、このいちばん大切な、『自己評価』の部分が、しっかりできていないのです。
そういう子は、いったん、『しつけ』や『勉強』はおいておき、まずしっかり『自己評価』を育むことが必要です。
ですから、子育てでいちばん大切なのは、この『自己評価』をしっかり育むことです。
また、これさえ、しっかりできていれば、その後、しつけや、勉強も、それなりに、自然と身についてくるのです。
いつでも気がついたときに、やり直せば、少々時間はかかっても、必ず取り戻すことができるのです。
▪️子どもが宿題や、持ち物の準備など、やるべきことをやりません。
口うるさく言っても、ちっとも効果がありません。
どうしたらいいでしょうか
今後どうしていくか、これを問題所有の原則で考えてみましょう。
問題所有の原則とは?
⚫︎子どもの問題は子どもに解決させる
⚫︎子どもの問題を大人のほうに取ってしまわない
これは、本来、子どもが悩むべきことであって、親が悩むべきことではないのです。
もちろん、子どもが助けを求めてきたら、適宜サポートしていく必要はありますが、子どもが聞いてもいないのに、親があまり心配して、口出しすると、子どもは、ただでさえ悩んでいるうえに、親の心配まで解決しないといけなくなり、2倍、3倍、苦しくなります。
親は、ちゃんと親の持ち分を解決して(解決できないことも多いが)、子どもに必要以上の心配をさせない。そのかわり、子どもが悩むべきことは、子どもにちゃんと悩ませる。
そのためには、できるだけ口出しをしない、手も出さない。
子どもに任せてやると、一時は、今までやってきたことをやらなくなることもありますが、しだいに、自分でやろうとする意欲を持ち始めます。
▪️おじいさん、おばあさんは、子どもにどう接したらいいのでしょう
おじいさんにお願いしたいこと
孫ができたらガミガミ怒鳴らないようにしましょう
怒鳴らなくてもみんなおじいさんのことを尊敬していますし大切に思っています。
いつもニコニコ慕われるおじいさんになってください
おばあさんにお願いしたいこと
子ども夫婦の子育てを尊重し、基本的には、ほめてあげてください
決して悪意がなくても、おばあさんのちょっとした否定的な言葉で、母親は傷つくことがあります。
まず、じゅうぶん、嫁のがんばりを認め、ほめることです。
母親が、おばあさんに支えられて精神的に安定すれば、子どもは必ずいい子に育ちます。
今回の抜粋は以上です。
このシリーズは本当に私は好きで、育児において背中を押してくれるシリーズです。
まだシリーズが出ておりますので、また紹介していこうと思います。
👋👋